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食道裂孔ヘルニア 猫 嘔吐 吐出 成長不良 整復手術 再発

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猫の食道裂孔ヘルニア

食道裂孔ヘルニアとは、胃の一部、特に胃の入り口である噴門部が、横隔膜にある食道裂孔を介して腹腔から胸腔側へ飛び出してしまう疾患です。

口から入った食べ物は、食道という管を通って胸部を抜け、腹部にある胃まで運ばれます。
食道と胃の間には噴門と呼ばれる胃の入り口部分の組織があり、食べ物が逆流しないようになっています。

食道裂孔ヘルニアになると、噴門が胸側に位置するようになるため、その機能が上手く働くことができず、食べ物が逆流しやすくなってしまいます。
その結果として食べたものをよく吐くようになってしまいます。

原因としてはよくわかっておらず、神経や筋肉の問題が原因と言われることもあり、慢性的な呼吸の問題があると発症しやすくなるともされています。
生まれつき、食道が通過する横隔膜の穴(食道裂孔)が広くて発症することもあります。

治療として、原因となっている神経の問題や呼吸の問題を治療していくといった方法や、
消化管を動かしたり吐き気を止めることによって症状を抑える内科治療をしていくといった方法があります。

それらの方法でもうまく行かない場合に、外科的な治療が考慮されます。
外科的な治療には、噴門を腹腔内側に戻して固定する、食道裂孔を縫縮する、食道の一部を横隔膜に固定するなどの手技があります。
重症度に応じてそれらの手技を単独もしくは複数組み合わせて実施していきます。

症例

3ヶ月齢の雑種猫、保護した時からの頻回の嘔吐が症状で来院しました。
レントゲン検査にて食道裂孔ヘルニアを確認しました。

症例写真
レントゲン

吐き気止めや消化管を動かすような内科治療に反応せず、外科的な治療を行うことになりました。

開腹して胃の位置をみてみると、噴門が食道裂孔を通して胸腔側に変位していることが確認できました。

噴門が食道裂孔を超えて胸腔内に変位している
胃を牽引して腹腔内へ


胃を牽引し、噴門を腹腔内に戻して、横隔膜と噴門を固定し、
胃瘻チューブを用いて、胃を尾側に引っ張りながら腹壁に固定し手術を終えました。

横隔膜と噴門を縫合し固定
胃瘻チューブにて胃を腹壁に固定

術後レントゲン検査にて噴門が腹腔に固定されていることを確認しました。

手術前レントゲン
手術後レントゲン

手術後嘔吐は減少し、3年以上経過を追っていますが再発は認められていません。

食道裂孔ヘルニアは比較的珍しい疾患であり、あまり診る機会も多くはない疾患ではあります。
もし食道裂孔ヘルニアで苦しんでいる小さなご家族がいる方は、ぜひ一度ご相談ください。

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