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鎖肛 猫 便秘 便が出ない 手術 肛門形成術

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鎖肛

鎖肛とは、生まれつき肛門が閉鎖をしてしまっている疾患であり、かなり珍しいとされています。

いくつかのタイプ分けがあり、完全に肛門が閉鎖し便が全く排出できないタイプだと、成長することができずに亡くなってしまいます。

わずかに肛門が開口するタイプであると、液状の便が排出できるため、成長することができます。

常に便が貯留してしまっているので、常にいきんでしまったり、お腹が張っている状態が続きます。

治療は基本的に外科的に肛門形成を行うことになります。

肛門を締める筋肉が発達していないと、便が漏れるようになってしまうこともあります。

症例

2ヶ月齢の雑種猫が便が全く出ていないという症状で来院しました。

肛門をみると、小さな穴が開いているのみであったので、鎖肛と診断しました。

レントゲン検査にて確認してみるとお腹の中には便が溜まっている様子が確認できました。

レントゲン画像
レントゲン画像

このままの状態で成長していくことはできない為、ご家族の同意を得て、手術を実施しました。

本来肛門が開口している位置の皮膚を切開し、直腸粘膜とつなぎ合わせて肛門を形成していきます。

手術前の肛門
手術後の形成した肛門

形成した肛門が小さ過ぎると便が排出出来なくなり、大き過ぎると便が漏れてしまう可能性が高くなります。

丁度良いバランスを目指して肛門形成しましたが、初回の手術の後は便が溜まってしまい、しっかりと出し切ることが出来ませんでした。

その後拡張をさせる為にもう一度手術を実施し、その後は便がスムーズに排出されるようになりました。

2回目手術の様子 直腸粘膜を牽引している
2回目手術後 肛門粘膜が反転するぐらい拡張している

便が漏れることもなく、その後は元気に成長してくれました。

術後粘膜の腫脹が落ち着いている様子
術後粘膜の腫脹が落ち着いている様子

鎖肛は非常に珍しい病気になりますが、適切な程度の肛門形成を実施すれば、その後元気に成長していくこともできます。

小さなご家族が鎖肛でお困りの方は、是非一度当院までご相談ください。

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